2026年1月15日 — 本日、ウィキペディアは25周年を迎えました。この四半世紀、信頼できる知識を人の手で記し世界のどこにいてもアクセスできるようにして、インターネット上の情報源として世界最大になりました。本日よりウィキペディア25キャンペーンを開始するにあたり、ウィキメディア財団(Wikimedia Foundation)では — ウィキペディアの運営体である非営利団体として — 謹んで皆様をお招きし、当プラットフォームの未来の一員に加わってくださいますようお願い申しあげます。私どもウィキメディア財団は当キャンペーンを催し、サイトを成り立たせるボランティアの皆さんを讃えたく、これまでの25年にわたるウィキペディアの歩みをご一緒に発見したく考えております。
当財団最高経営責任者マリアナ・イスカンダー(Maryana Iskander)はつぎのように述べました。「ウィキペディアは世界の驚異であり、デジタル界において他に類を見ません。ウィキペディアがその時代ごとに変化に向き合い、課題を無数に突きつけられても克服し得たのは、ひとえにウィキペディアを支える人々と、その皆さんが無料で公開された信頼に足る知識を世界と共有するという取り組みに、盤石の信頼を寄せてくださったおかげです。」
「月ごとのアクセス件数は数十億にのぼり、企業・組織としてウィキペディアの無料で公開の検証済み知識に依存する件数も増大を重ねており、インターネット全体のアーキテクチャにおいて私共のプラットフォームは不可欠になってまいりました。」
ウィキペディア誕生日という新キャンペーンとは:ドキュメンタリー、タイムカプセルその他
本日、ウィキメディア財団が初公開する「ドキュメンタリー」動画ではオンラインの百科事典の舞台裏として、世界各地で参加されるボランティアそれぞれの物語ならびに日常生活を共有します。ウィキペディア上のあらゆる知識は、その作成および維持をおよそ25万人のグローバルなコミュニティが引き受けて、その一員であるボランティア編集者各人は情報の執筆や編集、事実確認において中立性と信頼性の厳格な基準(英語版)に従っております。
このシリーズには上述の人々から8名が主演し、それぞれどんなユニークな目的と情熱をいだいてオンライン百科事典に貢献しているか語っていただきます。その一部をご紹介すると、カリフォルニア出身でハリケーンや低気圧の記録に20年を費やしてきた人、コロナウイルス感染症の世界的流行(COVID-19パンデミック)の最中に新型コロナウイルスの重要な情報を共有したインド出身の医師、また知識が日本語で手に入るように努める東京のシニア司書などです。いずれもAI 時代 ならではの 物語でありながら、知識とは人間である、言い換えるなら人類がいなくては知識は成り立たないと、声高らかに述べています。
本日、当財団はまた 「ウィキペディアの25年」と題したタイムカプセルを発表し、ウィキペディアを愛用している世界各地のファンの皆さんに、このグローバルなリソースの過去〜現在〜未来を掘り下げていただけるようにしました。利用者の皆さんには創設者ジミー・ウェールズより、ウィキペディアの起源の物語を、サイトの最初のサーバーを自分の手で設置したなど思い出をお話しします。このカプセルでは世界をゆるがす重大事が発生するたびにウィキペディアが果たした役割、たとえば2009年のマイケル・ジャクソンの死去を受けてサイトへの訪問が集中し、ウィキペディアのサーバーがあやうく機能不全になりかけた事態なども探っています。あるいはまたパウルと名づけられ将来が読めるタコが主役の記事など、ウィキペディアにもめったにないしばつぐんに奇妙な部分もいくつかご紹介します。
ウィキペディアの将来発見のチャンスとして、回答により結果が変わる新しいクイズをご用意し — こちらも本日付で公開 — ウィキペディアのどの未来予想図がご自分らしさを最もよく表現するか、皆さんが世界のどこにおられてもぜひ見つけてください。それぞれの図を作るため、ウィキペディア編集者に加えて幼い子たちもプロの未来学者もイラストレーターも参加して、明日のウィキペディアはどんな姿だろうかと、さまざまに想像しました。
ウィキペディアの将来発見のチャンスとして、回答により結果が変わる新しいクイズをご用意し — こちらも本日付で公開 — ウィキペディアのどの未来予想図がご自分らしさを最もよく表現するか、皆さんが世界のどこにおられてもぜひ見つけてください。それぞれの図を作るため、ウィキペディア編集者に加えて幼い子たちもプロの未来学者もイラストレーターも参加して、明日のウィキペディアはどんな姿だろうかと、さまざまに想像しました。
AI時代のウィキペディア
インターネット上の知識の屋台骨となったウィキペディア。25年にわたり、ウィキペディアとそのボランティアのグローバルなコミュニティは、テクノロジーの混乱や規制の改訂、情報環境全体にわたる不信感がつのるなど、状況の変化を乗り切ったのです。これまで一貫して — そして今後も継承されると予測されるのは — どこにいても誰もが知識にアクセスし共有できるよう、それが続くように適応と進化をかさね続ける流れです。
AI 時代に入り、人間が作成して厳選した知識とウィキペディアはこれまで以上に価値が高まりました。現在、ウィキペディアは世界で最もアクセス数の多いウェブサイト上位10件に数えられるし、非営利団体がその運営体という唯一のものです。6500万件の記事は300超の言語で書かれ、閲覧件数は月ごとに150億回近いこと、その知識に支えられて生成AIチャット・ボット、検索エンジン、音声アシスタントなどが機能しています。大規模言語モデルの機械学習も、最高品質のデータセットの1つとしてウィキペディアを選んでいます。
ますます高まってきたオンライン界との関連性を浮き彫りにするのが、現在までの25年にわたるウィキペディアの進歩です。長年にわたる成長と進化がどのように進んだか、以下にいくつかご紹介します。
- パートナーとなるテクノロジー企業との新たな連携は、ウィキペディアの持続可能性を支える: ウィキペディアのコンテンツに依存するテクノロジー企業にはコンテンツ利用に責任を負っていただき、ウィキペディアの将来をも維持するよう貢献願わなければなりません。その実施には、ウィキメディア・エンタプライズ(Wikimedia Enterprise platform)というプラットフォームも欠かせない方法の1つです。これはウィキメディア財団開発の商用製品として、ウィキメディア・プロジェクト群のコンテンツの大規模な再利用・配布を実施される実態を対象とします。既存のパートナー企業には Amazon、Google、Metaなどがあり、この1年間にウィキメディア・エンタプライズ(Wikimedia Enterprise)の新パートナーとして複数の企業 — Ecosia、Microsoft、Mistral AI、Perplexity、Pleias、ProRata など — をお迎えしました。これらの企業は、自社のニーズに合わせて設計された量と速度でウィキメディア・プロジェクト群のコンテンツにアクセスできると同時に、私たちの非営利の使命を直接支援しています。
- 人間を第一に考える AI 戦略の導入:当財団の最近の AI 戦略 は第一義としてウィキペディアの中核を担う人間の貢献者を支援するためにあり、将来に備えた AI 投資と開発の方向づけは、その人たちの貴重な時間を達成したいことに費やしていただくように図る点にあり、技術面でそれをどう達成するかではありません。
- 技術インフラの強化:2001年以来、ウィキペディアは技術インフラ改善を重ねて世界で最もアクセスしやすい多言語サイトの1つになりました。利用者の使いやすさは、ウィキペディアのデスクトップ版インターフェイスならびにダークモード(暗い背景)を更新して大幅に向上しました。読み込み時間短縮を目指してデータセンターを複数、新設しています。またウィキペディアのファンの皆さんがモバイル機器から直接、コンテンツを開けるよう、iOS 版と Android 版それぞれのウィキペディア・アプリをご用意しました。
- 知識の格差を埋める:ウィキペディアの知識は現在、ボランティア編集者ならびにコンテンツの範囲を拡充しようとするサイト上のコミュニティ主導の取り組みや、献身的に言語間の翻訳に努める人たちによって、世界をもっと代表し反映するものに成長してきました。それに加えて、ウィキペディアの信頼できる情報をどの言語でも利用できるよう抽象ウィキペディア(Abstract Wikipedia)を開設。同プロジェクトは昨2025年にマッカーサー基金主催の助成事業コンテスト 100&Change において最終候補5件の1つに選ばれています。
- 次世代の読者と寄稿者に関与してもらうには:オンライン・ゲームやソーシャル・メディアの短いコンテンツなど新しい実験の採用と革新的な方法の発見から、ウィキペディアが世界の傾向に合わせて新しい利用者に普及したり、変化するインターネット環境の中で利用者のニーズの進化に応じようとしています。
その他の方法でウィキペディアを祝う
ウィキペディア25周年祝いは今後1年にわたりますので、世界の皆さんにご参加いただく方法をたくさんご用意しました。上記に加え、脚光を当てたい活動は次のとおりです。
- ソーシャル・メディアの新機能を使ってウィキペディアのデジタル誕生祝いカードに「署名」するよう世界の皆さんをお招きしており — 史上最も長い誕生祝いカード作りにぜひ手を貸してください。
- グローバルな誕生イベントはリモート開催、世界標準時の1月15日午後4時(日本時間翌日16日午前1時)に始まり、サプライズ・ゲストやゲーム、エンターテインメントなどなどを盛り込んであります。当イベントはウィキペディアの公式チャンネル各種で生配信の予定です(YouTube、TikTok、Instagram)。その他に対面型イベントも世界各地でご担当者が主催されます。
- うぃきゅうちゃんは生まれたばかりの誕生日ゆるキャラ(Baby Globe)、ウィキペディアのボランティアのスケッチ数点から発想をいただきました。来たる2月、ウィキペディアの複数の言語版で「誕生日モード」をオンにされた閲覧者の皆さんに、見てびっくり・にっこりのお楽しみをご用意してありますので、探してみてください。
- 上記のキャラのぬいぐるみほか、Makeship(メイクシップ)と共同開発したウィキペディア公認商品として、できたての限定版コレクションでお祝い気分を味わってみませんか。
- A fresh, festive limited-edition collection of Wikipedia merchandise, starting with a Baby Globe plushie developed in collaboration with Makeship.
- ウィキペディア創設者でウィキメディア財団理事をつとめるジミー・ウェールズ(Jimmy Wales)は述べました。「2001年、ウィキペディアはどこにいても誰とでも知識を共有するという夢として始まりました。それが成功するかどうか、私自身を含めて誰にもわかりませんでした。」「ウィキペディアはあらゆる予想をくつがえし、今日のインターネットにある知識の屋台骨に発展しました。25年にわたり人間性の最高の姿を反映してきたのがウィキペディアなら、信頼を築き協力し合う精神で人々が団結して不可能を可能にできる、その何よりの証明でもあります。」
- ウィキメディア財団、ウィキペディアのボランティアが集うグローバルなコミュニティ、世界各地のウィキメディア提携団体は、2026年の1年を通じてウィキペディア25周年祝いの活動を続けてまいります。ご参加方法の詳細はこちらのウェブページにご紹介しており、よろしければウィキペディアをソーシャル・メディアでフォローしていただけますとまことに幸いです。
25歳のウィキペディアに寄せていただいたご祝辞
- 「知識は人間であり、知識には人間が必要であると示しているのがウィキペディアです。ことに AI 時代の今、私たちはこれまで以上にウィキペディアの人の手で書かれた知識を必要としています。全世界の読者、ボランティア編集者、寄付者、パートナー団体からファンまで、継続してご支援を賜りますよう、そしてウィキペディアは今後の25年もそれ以降も、オンラインで人の力でまとめた知識とコラボの重要なハブであり続けますように。」— ウィキメディア財団最高製品技術責任者 セリーナ・ディッケルマン(Selena Deckelmann)
- 「我が社マイクロソフトにおける AI の将来の考え方の中心とは、高品質で信頼できる情報へのアクセスです。ウィキメディアとのパートナー関係によって、生身の人と、その人の代理で作動するエージェントそれぞれが理解でき信頼できる知識を確実に活用できるようになります。弊社は貢献者が評価され、コミュニティが尊重され、責任ある AI がすべての人の機会拡大に資するように、AI インターネットの持続可能なコンテンツのエコシステム構築に協力し支援しています。」— Microsoft コーポレートバイスプレジデント ティム・フランク氏(Tim Frank)
- 「ProRataAI チームの一同より、ウィキペディアという革新的で文化を変えるコミュニティの創立25周年を謹んでお祝い申し上げます。我が社の創設にあたり、AI ソリューションの基本としてコンテンツ作成者への敬意に焦点を当てました。テクノロジーの大きな変化の時代、ウィキペディアのリーダーシップと価値観ならびにコンテンツの品質、有効性、透明性を擁護してこられた点は、非常に意義深いことと拝察します。検索と発見において AI の力がより大きくなり、ウィキペディアが出版元の管理とコンテンツ利用のクレジット管理をさらに進めていかれる中、私どもは今後25年、ウィキペディアのサポーターであり続ける喜びを噛み締めています。」— ProRata AI 創設者兼最高経営責任者 ビル・グロス氏(Bill Gross)
- 「ウィキペディアンの皆さんは毎日、共に歴史を書いておられる — 論をかわし協議をかさね、信頼できる典拠に基づいて情報を洗練させておられます。断片化がますます進むメディア環境において、ウィキペディアこそ事実が生きる場所です。」— Craigslist 創設者、ウィキメディア財団寄付者 クレイグ・ニューマーク氏(Craig Newmark)
- 「ウィキペディア独自の価値とは、世界中の人々それぞれにとって関連性の高い知識を無料で提供できる点にあります。将来、オンラインにアクセスするであろう世代が10億人なら、ウィキペディアの知識、ひいてはアフリカ大陸とその人々の豊かさをもっと広範に確実にインターネットに反映させる上で、アフリカは重要な役割を果たすだろうと見込んでいます。」— Bobby Shabangu, ウィキメディア財団理事 ボビー・シャバング氏(Bobby Shabangu)南アフリカのヨハネスバーグ在住
- 「知識はすべての人のものでなければならない。20年以上前にウィキペディアの編集を始めた動機はこれだったし、今日も編集を続ける理由である。ウィキペディアに対する私の願いは単純、ウィキペディアはずっと存続してほしい。それを実現しようにもウィキペディアには人材が足りない。サイトに価値を見出す人なら誰でも、無料の知識にご自身が何を貢献できるか考えてみよう。私たち一人ひとりがそうしたら、ウィキペディアは今後の25年もずっと私たちの生活で重要な位置を占めるはずだから。」— ウィキペディアのボランティア編集者、年間利用者表彰の2025年ウィキメディアン・オブ・ザ・イヤーを受賞 ロバート・シム氏(Robert Sim)シンガポール出身
- 「私にとってウィキペディアという強力な入り口であり、従来はアクセスできなかった情報の膨大な世界の発見でした。ウィキペディアから提供を受けるリソースがなければ、芸術家であり作家、また親として途方に暮れていたはずです。なにしろクリックひとつですべてが手に入るんです!」 — フーティー・アンド・ザ・ブロウフィッシュのドラマー、シンガーソングライター、講演者、作家 ジム・ソーンフェルド氏(Jim Sonefeld)
ウィキペディアの事実と統計
- ウィキペディアの閲覧数は月ごとにほぼ150億回。
- ウィキペディアには、300を超える言語にわたり記事6500万超を掲載。
- ウィキペディアの編集は毎月、世界各地で編集者およそ25万人が担当。ここで言う編集者の定義は月に最低1件の編集をした人。計数の対象は利用名を使う編集者に限定。
- ウィキペディアにアクセスする個別の機器は月次で15億件超。
- ウィキペディアの編集は1分間に324 回。
- ウィキペディアはアクセス数が最多のグローバルなウェブサイト上位10件中、唯一、非営利団体が運営。
ウィキメディア財団について
ウィキメディア財団は非営利団体であり、ウィキペディアその他のウィキメディア・プロジェクト群を運営します。信頼できる情報を世界に共有できるよう、人材、技術、方針を支援します。当財団はアメリカ合衆国の規定501(c)(3) に準拠する非課税団体であり、カリフォルニア州サンフランシスコに本拠を置きます。ウィキペディアとウィキメディア財団の詳細は、当財団の公式サイトをご参照ください。
メディア各位のお問い合わせは、press@wikimedia.org までお願いします。
